老人ホーム・有料老人ホーム・通所・訪問介護検索トップ > 介護マガジン > 遠距離介護

「遠距離介護」という言葉は、まだ耳になじみがないかもしれません。最近になって、ときどき耳にするようになりました。これは高齢の親が遠方で暮らしているために、介護がしたくてもできない状態を指します。
核家族化が進んだ日本において、この遠距離介護は珍しいことではありません。進学のために地方から都心に出て、そこで仕事に就き結婚して家庭を持った場合などは、いずれ遠距離介護を考えなければならないでしょう。いざ遠距離介護の状態になって困らないように、「何ができるのか」「どうすればよいのか」をしっかり把握しておきましょう。
「介護がしたい」と思ったとき、まずは介護の大変さを知ることから始まります。介護の大変さを考えた上で、それでも自分たちで介護をしたいと望む場合には、どうしたらよいのか。その場合、選択肢は以下いずれかになるでしょう。
・親と同居する
・近くで暮らし、通いながら介護する
近くに住むのであれば、まず引越しを考えなければなりません。さらに仕事や子供の学校、マイホームをどうするのかといった問題が、山のように出てきます。引越し先ですぐに仕事を確保できるのであれば、問題は少ないのかもしれません。しかし多くの人は、そう簡単にはいかないでしょう。そうなると、親を呼んで同居するという選択肢が有力になってきます。
親を呼ぶ場合でも、今度は親側の事情が複雑になります。親にとって、何十年も住み慣れた土地を離れるのは辛いものです。あるいは、自分の子の世話になることに抵抗を感じる方もいます。そのため「こっちで一緒に暮らそう」と誘ってみても、なかなか「じゃあお願いね」とはならないのです。
また親は親で、自分のこれからのことを考えています。老人ホームなどに入居するための費用を、コツコツ貯めてきている場合もあるでしょう。自宅近くであれば友人や知人にも足を運んでもらいやすく、気も楽だからといった理由で、老人ホームへの入居を希望する高齢者は意外と多いのです。
一方で、介護が必要になっても施設には入らず、自分たちだけで何とかしようという考えを持っている高齢者もいます。その場合には離れて暮らしていると、両親がどんな生活を送っているのかが介護する側には分らず、不安に思うでしょう。
たとえば母親が倒れて寝たきりになってしまったり、介護サービスを利用するのに抵抗があって父親がすべての介護を献身的に行っていたりすれば、老老介護となります。すると、父親の負担はとても大きなものになってしまいます。しかし電話で父親に近況を聞いても、「大丈夫、心配いらない」としか言わなければ、離れて暮らす家族にはその辛さや大変さは伝わりません。遠距離であるということは、お互いの状況や心情を全て把握することができないのです。
介護の問題は、家族みんなで考えることが大切です。兄弟姉妹がいるのであれば、両親だけでなく兄弟間や姉妹間でも、密に連絡を取っていくようにしましょう。特に老々介護の状態であれば、介護者である親の状況もしっかりと把握しておくことが大切です。
介護の状態を知るためにも、帰省できるときには積極的に帰るようにします。その際には、介護している親が少しでも気を休めることができるように、外へ連れ出したり話に耳を傾けるなどしていきましょう。介護サービスがどのようなものかをやんわりと伝えてみたり、一緒にケアマネジャーに相談しに行ってみたりするのも、よいかもしれません。
離れていても、できることはたくさんあります。自分たちの生活を維持しながら、できる範囲で両親を支えていきましょう。
