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「シングル介護」という言葉を、ここ数年でよく耳にするようになりました。これは、非婚者がひとりきりで親の介護にあたる状態です。シングル介護は、家庭状況によって様々な取り組み方があります。
・仕事と両立させて介護している
・仕事を辞めざるを得なくなってしまった
・親の年金を使って生活しながら介護している
・1割の自己負担分を支払えず、介護サービスを受けずひとりで全ての介護を行っている
晩婚化なども大きな要因となり、このシングル介護が増えています。しかしひとりきりで介護を行うのは、身体的・精神的にも負担が大きいのが現実です。いざシングル介護を行う状態になったとき、どう取り組めばよいのか。自分の環境と合わせながら、考えてみましょう。
仕事を続けながら親の介護ができている人は、ほとんどの場合が以下いずれかに当てはまります。
・勤め先が介護に理解がある
・介護者が仕事に介護にと、休む間もなく頑張っている
後者は身体的にも精神的にも苦しく、いつかバランスを崩して倒れてしまいます。大丈夫と頑張っていても、そうなってからでは遅いでしょう。まだ元気で仕事も介護もできているうちに、今後の介護生活を考え直さなければいけません。
介護に終わりが見えず、毎日を親の介護のためだけに過ごすようになってしまう。するとうつ病になってしまったり、前向きに物事を考えられなくなってしまったりします。結婚や子育て、仕事、趣味など、同世代を見渡すと皆が楽しそうに暮らしているように見えます。そのような中で、「どうして自分だけが」「もう何もかもやめてしまいたい」といった気持ちになってしまう介護者も多いのです。
やがて親が亡くなって長い介護生活に終止符を打つとき、介護者はもう若くないかもしれません。気づいたら、今度は自分が介護される側になっている・・・なんていう場合もあります。そのとき、自分を介護してくれる家族は誰もいない。あるいは、施設に入居できるだけの蓄えもない。そう考えると寂しさや虚しさが込み上げ、生きる気力も失われていきます。
「いま、何のために生きているのか?」
そんな考えが巡り、日々の暮らしだけでなく、未来にも希望を抱くことができない状況に追いこまれてしまうのです。
自分の親に介護が必要と分かったとき、在宅介護か施設介護かを選択する余地があるのであれば、施設介護も積極的に検討すべきでしょう。特に、協力してくれる兄弟姉妹や親戚がいない場合、ひとりだけで介護を行うのは無謀ともいえるからです。
施設入居は、決して不幸なことではありません。親のために在宅介護を選択し、結果として子が苦しい思いをするのだとしたら、それこそが親にとっては不幸なことなのです。在宅介護を選択したとしても、いつでも施設入居ができるよう準備しておきましょう。
一方、在宅介護か施設介護かの選択肢がない場合は、ひとりだけで悩むことをやめ、市区町村の相談窓口やケアマネジャーなどに相談すると良いでしょう。
「お金がないから、相談に行ってもどうにもならない・・・何をしても無駄だ・・・」
などと思わずに、周囲に向けてSOSを発し続けていくことが大切です。
